実習が覆した精神障がい者のイメージ 障がい者枠に眠っていた人材を見出した事が、会社全体のプラスになった

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佐々木建設工業 株式会社

社長 佐々木さん

精神障がいのイメージを覆した職場実習

建築業界は極端に若手が少なく、「身体障がい者」も見つかりにくい状況です。当社も事業拡大に合わせ人材を募集しました。その際、以前精神障がい者の職場実習で受け入れていた、佐野さんが候補に挙がりました。

かつては精神障がい者というと、とても働けるイメージではなかったのですが、今考えると偏見もあったかもしれません。長期実習で能力が確認でき、お互いに働くイメージも持てたため、彼なら不安はありませんでした。


一般枠でも見つからなかった良い人材が意外なところに眠っていた。

実は佐野さんの実習は、採用を前提としたものではなく、地域福祉への貢献として受け入れたものでした。そればかりか、佐々木建設は納付金制度※の対象外です。それでも佐野さんを採用したのは、彼の潜在的な力が障がいに関わらず充分に高かったからです。

必要に迫られ始めた採用活動は、当初一般枠での募集でした。10人以上面接をしましたが、年齢やスキルで折り合わず採用には至りませんでした。それに比べ佐野さんは将来性があり、何より高いPCスキルを持っており、精神障がいがある他は候補の中で一番の人材でした。

現在の仕事は、主に見積もり作成や進捗管理、データ入力、書類作成です。能力や速さは充分で、見積もりなども正確にこなしています。今現在、不安は全くなく、現場で直接指導している社員からも、順調だという言葉しか出てきません。仕事以外にも忘年会に参加するなど、会社の一員として存在感を益々大きくしています。

※障害者雇用納付金制度=法定障がい者雇用数(2%)に達していない企業から、納付金を徴収する制度

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障がい者雇用が引き出した、会社の持っていたチカラ

現場の社員に障がいの知識は全くありません。佐野さんの障がいについても、詳しく説明した訳ではありませんでした。それでも、実習を受け入れた経験があるため抵抗はありませんでした。佐野さん本人も「人間関係が一番不安でしたが、実習の経験があったので、大丈夫だと思えました。」 と職場実習の効果を実感しています。

彼が入社したことによって、周りでサポートする社員も、元々持っていた優しさが自然と前面に出てきたように感じています。佐野さんの採用自体が他の社員はもとより、会社全体としてもプラスになっています。

佐野さんに眠っていた潜在的な労働力を見逃さなかった事が、会社の利益へと繋がりました。

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従事作業内容

見積もり作成 進捗管理 データ入力 書類作成

採用までのプロセス

〈佐野さんの場合〉

  • 就労移行
    1年3ヶ月
  • 職場実習
    6ヶ月
  • ハローワーク
  • 正式採用

活用した支援制度・機関

就労移行支援事業所 ハローワーク


佐々木建設工業 株式会社

従業員数12名、うち障がい者数1名

所在地 愛知県名古屋市北区清水1丁目20-13
事業内容 建築工事及び土木工事に関する請負

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